地元のある住宅のリノベーション(改装)工事のまず一歩、解体工事がはじまった。
正確には数えていないけれど、たぶん100件目くらいの現場。
 
築40年くらいしか経っていない住宅。
中身はボロボロって訳ではなかったけれど、
プラスターボードにビニルクロスや塩ビシート、
そして化粧合板(ベニヤ)に囲まれた内部空間は色あせて、
いつゴミになるかの一歩手前だった。
 
どうしてそんな素材を使うのだろう?。
 
解体工事が終わって見えてきた躯体(構造)と下地の壁。
なんと!竹小舞を組んだ荒壁だ!。
仕上げがチープなものになり蓋をしてしまっていたので時を封印したようなもの、
見せどころは逆でないか?。
 
どう快適に長く家族の時を包み込む内部空間、
見渡せばビニルクロスばかりの世の中になっているけれど、
もっと素材に対して理解し学び、時代の流れの逆境かもしれないけれど、
本来の目的(快適に暮らすこと)に戻らないと。
 
効率と経済中心の時代は終わったような気がしている。
40年ぶりに外の空気を吸った荒壁に触れているとそんなことをふと思った。

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