僕たちはあることをあたり前に感じて
なにか、ないものを得よう得ようとばかりしていないだろうか。

なにもない平穏な毎日がどれだけ有り難いことなのか。
あたり前の中にいるとどうしても忘れがちになってしまいます。

あれがない。
これがない。
あれしてくれない。
こうしてくれない。
思い通りにならないない。
思い通りにやってくれない。

ないないない!。

すべては「ない」ことに焦点をあててしまっていることから始まるから
満たされない気持ちになってしまう‥。

180度正反対の「ある」世界。
皆がこちらに焦点を当てることができたならば、ほんと世界は一瞬で平和になる。



今日の朝日新聞の、いじめについてのある記事。

「悪口言う人 悪い所持っていく」

清らかに真摯で真っすぐに。
この世に生まれる意味、過ごす刻、今じっくり考えよう‥。
そう思いました。

「人の痛みがわかるのはその人の使命」

‥響きました‥。
人間の魂って透明になるためにこの世に生まれて来たのだと確かな実感があります。

ものごとをどう感じ、どう捉えるか迄は常に中立。
その時の心のままの現れが表の世界で現象として現れているだけに過ぎず、
それを僕たちは「現実」と呼んでいる。

そう。感じ方捉え方がすべて‥。
そうだな、ものごと素直に受けとめ、感じて、捉えていこう‥そう改めて感じました。

この短い文章にこめられた気持ち‥、
あまりにも透明で素敵すぎて‥思いっきり泣いてしまいました。
ありがとうございます‥。


「悪口言う人 悪い所持っていく」


主婦 織戸 郁子 (神奈川県大和市 58)

私の兄は両手足の指が1本もない。
私も1本しか指がない、障害者手帳1級と2級の兄妹です。
私たちが幼い頃は障害者が外へ出るにも偏見があり、
出会う子どもたちから心ない言葉でからかわれた。

ある時、隣家のおばさんが
「悪口を言う人が、あなたの悪い所をみな持っていってくれるのよ」
と、おっしゃった。

私たちは親の熱意と周囲の善意で普通小学校に入った。
いじめられるたび、私は泣きながら「ありがとう」と言った。
おばさんの言葉が支えだった。気味悪がられたのか、いつかいじめはなくなった。

成人して、ジロジロ見る人に友人が腹を立てると、
私は「美人だから見ているのよ」と笑う。
兄はパソコンで仕事をし、大学非常勤講師。
私は「楽しい人だ」と周囲に言われながら、
福祉相談員として忙しい日々を送っています。

人の痛みがわかるのはその人の使命。
今いじめられているあなた、どうか誰かに話して下さい。
一人ひとりは強くありませんが、味方はたくさんいます。負けないで!

「朝日新聞デジタル・記事2012年7月23日03時00分」